【第1章】ノンプラグラミングで四則演算

 ではこれから少しずつTiny BASICでのプログラミングを覚えてゆきましょう。まずTiny BASICを起動してください。起動したら実行画面を見てください。Tiny BASICのタイトルと今日の日付が表示された次の行に「OK」と表示されています。これは「次の命令を実行する準備が出来ました」という意味です。
 OK表示を確認したら、その下に半角英数字(英字は大文字でも小文字でも可)でprint 5+3 と入れてENTERキー(改行キーとかRETURNキーとよぶ機種もあります。以下【ENTER】といいます)を押します。するとその下の行に 5+3 の計算結果の 8が表示されて再びOK表示に戻ります(図1-1)。

図1_1.たし算をやってみる
図1-1.たし算をやってみる

 続けて PRINT 5-3 と入れて【ENTER】を押します。次の行に 5-3 の結果が表示されました。今度はちょっと文字を探すのが厄介ですが、半角英数字で PRINT 5*3 【ENTER】とやってみてください(*はアスタリスクとよばれます)。5×3 の結果の15が表示されます。最後に PRINT 5/3 【ENTER】としてみましょう(/はスラッシュとよばれます)。 5÷3 の計算結果の1.6666666666666667が表示されます。5÷3 は1.666666・・・と永遠に6が続くのですが、コンピュータの記憶容量は無限ではありませんから循環小数や無限小数はどこかで打ち切られます。つまりコンピュータでは分数は扱えません。Tiny BASICの場合、最後の桁が四捨五入になります。
 以下同様に PRINT 5^3 【ENTER】、PRINT 5¥3 【ENTER】、5 MOD 3(半角スペースを忘れないように)【ENTER】としてみてください。^は階乗で 5^3 は5の3乗の意味です。¥は小学校でやる割り算で商です。 MOD は余りです(図1-2)(*)。

(*)¥マークは半角で入れると、お使いのOSによっては \(バックスラッシュ)になる場合がありますが、意味は同じです。

図1_2.四則演算
図1-2.四則演算

 ここでPRINTはそのあとの内容を画面に表示せよ、という命令(仕事の指示)です。プリントといってもプリンタで印字するわけではありません。たとえば PRINT 3+4 は、3+4 の計算結果を表示せよということになります。

[計算式の書き方]

 1)四則演算に使用する記号は加算は+、減算は-ですが、乗算は×ではなく*、除算は÷ではなく/です。Tiny BASICに限らず多くのプログラミング言語ではそうなっています。 、
 2)加減乗除算と階乗が混在している場合の演算の優先順位は算数と同じでまず階乗が最初、次が乗除算、最後に加減算です。但し( )がある場合は( )内が先に計算されます。ここは算数と同じなのですが、Tiny BASICを含めて多くのプログラミング言語では{ }は計算式としては使えません。たとえば
     A-{B-(C-D)}
という式を書きたいときには
     A-(B-(C-D))
と書かなくてはなりません。複雑な計算式を書くときには( )の対に注意してください(図1-3)。

図1_3.( )を使った計算式の例
図1-3.( )を使った計算式の例

 3)乗算演算子の*は省略できません。たとえばA×Bの場合、数学ではABと書くことができますが、プログラミングではA*B と書かなくてはなりません。

 ここでやった実行画面に直接コンピュータへの指示を与える方法は電卓のような使い方であり、まだプログラムではありません。これはノンプログラミングモードと呼ばれる方法です。ノンプラミングモードではTiny BASICで使用できる命令すべてが使用できるわけではありませんが、それでもコンピュータプログラミングの基本的な考え方は学べます。

【この章のまとめ】

Tiny BASICで使用可能な算術演算子をまとめます。

Tinybasicの算術演算子

演算の優先順位
 1.階乗 2.乗除算 3.加減算 ただし( )内が最優先

PRINT命令
 あとに続く内容を画面に表示する。

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