COREL Video Studio 2019使用記
2019.07.29
自宅のPCに入っている動画編集ソフトはCORELのVideo Studio X10(以下、X10と略記)である。大学の研究室のPCに入っているのもこれであり、同じ環境で動画編集作業ができるようにと自宅にもとりあえず、これの体験版を入れていた。その体験版の使用期限がそろそろ近づくことから、こちらも製品版を購入しようと思ったところ、研究室のPCの時のように簡単には買えなくなっていた。研究室の時はCOREL社のサイトから製品版をダウンロード、支払いを済ませるとシリアル番号が送られてきていたのが、それができなくなっていた。現在買えるバージョンはVideo Studio 2019(以下、2019と略記)からになったようだ。

仕方なく、2019の体験版をインストールし、使ってみることにした。しかし体験版は編集の済んだ動画をエクスポートする際、制限が多すぎて実質使い物にならない(当然といえば当然だが)。そこで2019の仕様やバグについての情報がほとんどない状態で、様々なリスクは覚悟の上で製品版(POSA版)を購入した。とにかくこれがないとモンゴルで撮ってきた動画を研究協力者とシェアする作業もできない。

ところが、早速はやまって購入して金をドブに捨てたか!という問題が発生した。2019では、X10では出来ていたスマフォで撮影した.mp4ファイルのインポートができないのである。正確に言えばインポートした.mp4ファイルをプレビューすると図1.のようにグチャグチャになり、編集もレンダリングもできない。


図1. Xperia XZs撮影の.mp4ファイルをインポートし、プレビューすると


これは互換性で多々問題のあるXperiaの問題かと思い、Infobar A02で撮影した動画で試したところやはり図2.のようになる


図2. Infobar A02撮影の.mp4ファイルをインポートし、プレビューすると


この解決法だが、要はスマフォ撮影の.mp4ファイルはそのコーデックが何であれ2019では扱えないのだから、まず当該.mp4ファイルを別形式に変換しておけばよい。そこでいったん.aviファイルに落としてから編集するのはできるかどうか試してみた。尚、この.mp4から.aviファイルへの変換はX10で行なった。結果は図3.図4.の通り。(画像をクリックすると動画で見られます)


図3.Xperia撮影の.mp4ファイルを.aviに変換してから編集・エクスポートしたもの


図4.Infobar撮影の.mp4ファイルを.aviに変換してから編集・エクスポートしたもの



この現象についてCOREL社のサポートに問い合わせたところ、2019は現時点では.mp4ファイルのインポートには対応していないとのこと。将来的には対応の予定はあるそうだが時期は未定とのことである。

でもねえ、これって酷くない?

旧バージョンではできていたものが出来なくなるなら、新バージョンの広告に一言載せて欲しかったなぁ。こちとらX10も2019も正規ユーザーでCOREL社のメルマガにも登録しているというのに、公式サイトでもメルマガでも、こんな告知一度もなかったんだけど。

今年のモンゴル行は撮影機材を軽量化し、ビデオ撮影はすべてスマフォで済ませようと思っていたのにダメみたい。でなければX10が入っているPCは大事に大事に使うか・・・

なんでサンプルが電車ばっかりなんだよ!民俗音楽の動画はどうした?
というツッコミはなしの方向でお願いします。
ん、伝統音楽の尊重?日本じゃ無理でしょ
2019.07.27
こういう記事を上げると「どうせ、おまえは若い姑娘の生脚でも見て悦に入ってるだけだろう」と言われそうですが、ハイ、それは否定しません。男ですからね。



【HD】SING女團-寄明月MV(舞蹈版) [Official MV Dance Ver.]官方完整版MV



【HD】SING女團-傾杯 [Dance Practice Video]舞蹈練習室版MV



このS.I.N.G.女團というグループは、衣装、ダンス、音楽などの中国の伝統文化にロックなどの洋楽を採り入れ、さらにアイドル性も持たせた、私に言わせてもらえれば「最強の音楽集団」である。ちなみにSINGはスィングとは読まず、エス・エヌ・アイ・ジーとアルファベット読みで、Super Impassioned Net Generationの意味。このような傾向は最近、アジアを中心に世界中でみられる。


Fly Project - Toca Toca (Official Video)



Fly Project - Mexico | Official Video (by FLY RECORDS)



こちらのグループはFly Projectというルーマニアのダンスユニットだが、上のToca Tocaという曲では曲のメロディーにハンガリー・ルーマニア国境地域トランシルヴァニアの民謡の特徴がよく顕れている。

一方、我が国の音楽界ではどうだろうか。


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和楽器バンド / 千本桜



ザ・ブーム 島唄 Live



下のザ・ブーム(THE BOOM)というバンドは1986年に結成され、2014年に解散。この動画にある「島唄」で大ブレークし、沖縄音楽とロックを融合させた斬新な音楽ということで当時話題になったが、このグループはそれだけでなく、1993~1997年はブラジル音楽も手掛けており、1997年にはモントレー・ジャズ・フェスティバルにも出演している。

さて、ここから先は教員養成学部の教員としては口にしてはならないことが多々含まれる。しかしあえて言う。
わが国では平成20年の教育基本法改正において「我が国の伝統文化の尊重」という文言が入り、小・中学校、高等学校の音楽の教科書でも日本の民謡や伝統芸能に関する内容が増えた。しかし私に言わせてもらえれば

何を今さら

である。昭和22年の戦後初の学習指導要領で「すぐれた音楽に数多く親しませ」という文言が入っているが、これは当時としてはヨーロッパの芸術音楽(いわゆるクラシック)のことである。戦後間もなくの頃ならこれもわかる。なんせ戦時中は「敵性国の音楽はだめ」ということで、たとえばベートーヴェンの音楽はよいがショパンはいかん、なんて歪んだ音楽教育が行われていたのだから、これを一刻も早く是正しなくては、という思いが当時の音楽教育関係者にあったことは理解できる。しかしそれから半世紀近く経っても我が国の音楽教育はここから脱却できなかった、いや脱却しようとしてこなかったのである。
音楽教育関係者の間でよく言われるのは「日本の伝統芸能には家元制というのがあり、琴や三味線、日本舞踊などは家元の血筋を引いた者でなければ習いたくても習えない」という、2時間サスペンスの「浅見光彦シリーズ」の見過ぎかよ!と思われるもの。家元の血筋を引かなくてはなれないのはその流派の「師範」とか「名取」であり、家元関係者以外がその技能を習得することそのものを禁ずる、とはどこの家元も言っていない。そんなことを言い出したら日本の伝統文化の教室をやっているお師匠さんたち全員失業である。

音楽だけに限っていえば、日本の伝統音楽と西洋音楽を融合させ、多くの人々に我が国の音楽の良さを再認識してもらおう、という努力をしてきたのは、演歌歌手やその作曲家、上に挙げたようなバンドなど、音楽教育関係者からみれば「軽音楽」という言葉で一刀両断されてしまうような音楽をやってきた者たちである。こういうミュージシャンたちの楽曲や活動を軽視し、また学校もこういうバンド活動を「芸能活動は禁止」という校則で排除してきたのが蓄積して、今になってあわてて「伝統文化」云々などと

片腹痛いわ

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