議員からタレントへ~上西小百合さん
2018.08.16




 この方上西小百合さん(以下、敬称略)、今年の5月からタレントに転身していたらしい。この逆、タレントから議員に転身は今日では掃いて捨てるほど例があるが、一度国会議員という職・身分を得たものがタレントに転身とはちょっと驚いた。議員時代の言動にはいろいろ問題があったようだが、それでも私は今後、タレントとしての上西小百合を応援してゆきたい。
 私の世界でいえば、過去に演奏家として活動し、今は国立大学で音楽を教えているという者はたくさんいるが、その逆、国立大の教員という安定した職・身分を捨て、収入も社会的保証も安定しない演奏家の世界に入った者の話はあまり聞かない。一度安定した居場所を得た者は自分がそこまで到達した経路を忘れてしまうということもあるだろうし、本当は自分はこうありたかった、ということを今の大学の体質では言えないのである。
 私の勤務先は小学校の教員を養成するコースだが、すべての学生が高校生のうちに小学校教員になりたいと決意を固めていたわけではない。また在学中に将来の夢が変わることだってある。しかし、そのような学生たちは現状では指導教員や大学・学部からの指導に対して「ノー」とは言えない空気が出来上がってしまっている。今の大学が保護者・社会に対して「いい顔」することばかり考えているからこういうことになる。そもそも日本という国がこれまでの歴史・経緯は忘れて諸外国に対し「いい顔する」ことばかり考えているわけだが。
 タレント上西小百合の存在は、このように自分の夢に向かって進もうとする者たちに「やれば誰だってできるのだ」ということを見せた。民間人・タレントとして積んだ経験を活かしてまた議員に立候補して欲しいなどとは言わない。上西小百合自身にも自分のやりたいことをやって欲しい。芸能人がいいと思うならその世界でずっとやっていってもいいではないか。


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https://ja.wikipedia.org/wiki/上西小百合(wikipedia)

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